リモナイトとは

リモナイトとは

鉄の酸化物を主成分とする鉱物で、褐鉄鉱または沼鉄鉱とも呼ばれます。沼地や浅い海などの鉄分を多く含む水が空気に触れて酸化することで沈殿し、その沈澱した黄色い土を”リモナイト(黄土)”と言います。また、昔から阿蘇周辺では”阿蘇黄土”とも呼ばれています。

褐鉄鉱自体は水辺などに一般的に存在していますが、阿蘇から採掘される褐鉄鉱は産出されたばかりであるため、不純物が少ない新鮮な褐鉄鉱です。

また、鉄の含有量が多いために、戦時中は北九州の八幡製鉄所で鉄鉱石の代用品として使用されていました。鉄分以外にも天然ミネラル成分を多く含んでいます。

リモナイトの成分

ミネラル成分

昔は牛の下痢止めとして使用されていましたが、現在は天然ミネラル成分を活かし畜産用飼料、ペット用食品、土壌活性土、水質浄化剤など幅広い分野で利用されています。

吸着力

リモナイトはできたてで不安定な物質のため、有毒ガスなど様々な物質を吸着し安定する働きがあります。

さらに採掘されたリモナイトを3年間熟成させることで酸化第1鉄が酸化第2鉄になり、吸着力がさらに高まります。

この吸着力を利用してガス吸着剤や消臭剤などが製造されています。

分布図

リモナイトは阿蘇市の赤水、狩尾周辺に多く分布しており、表面から3~10m程度までがリモナイトに覆われています。また、一帯は法律により5つの鉱業権が設定され採掘をしています。

分布図

赤水の由来

阿蘇市赤水の地名は、鉄分を多く含んだ赤い水が側溝や農地に染み出ていることに由来していると言われています。

現在でも用水路や田んぼなどでは日常的にその光景を見ることができます。

地質と歴史

神話にまつわる話からリモナイトの成り立ちなどを紹介しています。

リモナイトの歴史や地質を詳しく知りたい方はこちら。

リモナイトデータ

ガス吸着剤や畜産飼料といった、リモナイトの研究資料を分野ごとに紹介しています。

リモナイトの研究データを詳しく知りたい方はこちら。

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