ガス吸着
養豚や養鶏、酪農といった農場や下水道から飲食店など日常的に様々な場所で臭いが発生しています。現場環境への人的影響や周囲への悪臭被害による苦情など悪臭問題は古くから取りざたされており、昭和46年に制定された悪臭防止法により近隣への生活環境を損なわないよう悪臭防止に努める必要があります。これらの問題を解決するためにガスに対するリモナイトの科学的、物理的吸着能力の研究を行っています。
環境省水・大気環境局大気生活環境室. “悪臭防止法 住みよいにおい環境を目指して”. 環境省. https://www.env.go.jp/content/900397555.pdf ,
4大悪臭の吸着
4大悪臭とは一般的に硫化水素、アンモニア、トリメチルアミン、メチルメルカプタンの4つのガスのことを指し、農場や工場だけではなく日常生活でも発生します。
リモナイトを10g投入した試験袋にガスを添加し吸着試験を行った結果、どのガスも時間とともに減少しました。これにより、リモナイトには様々な場所や状況での脱臭効果があることがわかりました。
財団法人日本食品分析センター. ガス吸着試験報告書, 2008,
農場の臭気測定
農場では畜舎内の糞尿や堆肥舎、サイレージなどから臭気が発生し、飼育環境の悪化が考えられおり、農場の環境改善のためリモナイトでは様々な場所での測定をしています。餌への添加や糞尿への直接添加による変化などを試験した結果、リモナイトの脱臭効果が確認されています。
・臭気調査報告書
グリストラップの悪臭吸着
飲食店や食品工場、食堂といった場所に設置されているグリストラップには、毎日油脂や食べ物の残り、洗剤などが大量に流れ込みます。これらが蓄積されることにより配管詰まりや悪臭の原因、害虫の発生など様々な問題が起こりうる可能性があります。
グリストラップの廃油固形物の悪臭測定では4大悪臭やアセトアルデヒドの減少も確認され、リモナイトの添加により脱臭効果が期待できます。
グリストラップの添加試験
グリストラップへ2か月間持続的にリモナイトを添加し、吸着状況を試験しました。
油脂や臭いを吸着し、透明な水に近づきました。
・グリストラップの添加試験
末永 知子,納崎 克也. 阿蘇黄土を利用したグリストラップ廃液処理に関する研究 . 熊本県産業技術センター, 2013,
アセトアルデヒドの吸着
アセトアルデヒドは建築物で使用される塗料や接着剤に含まれていることがあり、吸入すると頭痛やめまいなどの症状が現れ、シックハウス症候群の原因となります。建材や生活用品から発生する多様な化学物質による空気汚染が問題視されており、住宅の高気密高断熱が進むにつれて人体へ悪影響を与える可能性があります。
アセトアルデヒド吸着試験では、初期濃度の10ppm(10000ppb)が1時間で3ppm(3000ppb)まで減少することが確認されました。これにより、リモナイトを配合した塗り壁などを使用することでアセトアルデヒドをはじめとした化学物質を吸着し、シックハウス症候群といった健康被害を抑えることができます。
厚生労働省 医薬・生活衛生局 生活衛生課. “シックハウスの対策ページ”. 厚生労働省. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124201.html ,
国土交通省. “快適で健康的な住宅で暮らすために”. https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/sickhouse.files/sickhouse_2.pdf ,
くまもと塗壁研究所株式会社. “熊本竹入かぐや壁”. http://kumamoto-nurikabe.info/kaguyakabe/ ,
株式会社日本リモナイト. アセトアルデヒド吸着試験. 2013,
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