養鶏

養鶏

鶏にとって鉄は身体づくりの基礎であり、鉄が不足すると増体不良や免疫力低下といったあらゆる症状が発生しやすくなります。他にも薬剤耐性菌の増加が課題となっており、健康な人なら食べても影響はほとんどありませんが免疫力が低下している状態では感染する可能性もあります。厚生労働省の調査では国産鶏の59%から薬剤耐性菌が検出されました。ブラジル産では34%となっており、国産の鶏がより多くの抗生物質を摂取していることが分かります。

糞尿による臭気問題など様々な問題があり、これらを少しでも改善するためにリモナイトを利用した研究を行っています。

参考文献

日本経済新聞. “薬効かない菌、鶏肉の半数から検出 厚労省研究班”. 日本経済新聞社. https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28845500R30C18A3CR0000/ ,

増体

試験ではふ化から13日齢まで平飼いで市販飼料を与え、14日齢から30日齢までは個別ケージ移し替え、試験区として0.25%、0.50%、0.75%の3つに分けて試験飼料にリモナイトを添加しました。給与によってブロイラーの体重や飼料摂取量が増加し、成長が促進されることが確認できました。

リモナイト投与試験報告書を参考に作成

天草大王の試験では4種類の試験区に分けて行いました。その中で28日齢以降に0.5%添加したリモナイト添加区とリモナイト無添加区の2種類を比較すると、112日齢時の体重においてリモナイト添加区は4473g、リモナイト無添加区は4220gとなり、有意な差が認められ、良好な発育が確認できました。

抗菌特性を有する土壌由来物質が「天草大王」の生産性等に与える影響を参考に作成
参考文献

大塚彰. リモナイト投与試験報告書. 鹿児島大学 農学部 農業生産科学科 畜産科学コース学 栄養生化学・飼料化学研究室, 2019,

桃井唯, 角﨑智洋, 山下裕昭. 抗菌特性を有する土壌由来物質が「天草大王」の生産性等に与える影響, 熊本県農業研究センター, 熊本大学, 2018,

腸内細菌

4週齢から17週齢まで無薬飼料にリモナイトを添加し、腸内細菌を検査しました。試験では鶏の壊死性腸炎の原因菌であるウェルシュ菌の数値が低いことが確認され、これにより健康的な鶏を育成できることが示唆されました。

参考文献

高宗暢暁. 抗菌特性を有する土壌由来物質を用いた鶏肥育試験の結果の概要, 熊本大学, 熊本県農業研究センター, 2018,

破卵率の減少

28週齢から30週齢の鶏に対してリモナイトを添加し破卵率を試験しました。破卵率は7日間の計測で65.7%改善し、他にも卵の色や殻、とさかの状態が改善されました。

参考文献

株式会社日本リモナイト. 破卵率調査報告書, 2005,

臭気

リモナイトは硫化水素やアンモニアを吸着し臭気を低減させる働きがあります。鶏の体内でも悪臭ガスを吸着し外に出た糞尿も臭気を抑制します。また床に撒くことでも直接臭気を吸着することができます。

臭気調査では床表面のアンモニアが散布前で300ppmでしたが散布後は0ppmまで減少しました。床深部でも1000ppmを超えていましたが75ppmまで減少しました。また、リモナイト給与と未給与でも差が生まれ、悪臭ガスの低減することにより飼育環境の改善が行えます。

参考文献

株式会社日本リモナイト. 臭気調査報告書. 2021,


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