養豚

養豚

豚舎飼いで土に接することなく飼育される豚は、ミネラル不足から貧血、事故率の増加、肉質の低下など様々な問題が発生してきました。

豚は発育速度が速く生後約1.5kgから出荷までに約110kgまで成長するため造血機能が追い付いていないことや妊娠・分娩などで体内の血液を使うことが非常に多いため鉄不足に陥りやすく、これらの問題を少しでも改善するためにリモナイトを利用した研究を行っています。

鉄は身体づくりの基礎となります。鉄分の摂取により血の巡りが良くなると抗病性の向上や事故率の低下など発育が改善し、健康な豚になります。他にもストレス軽減、血色や毛艶も良くなるといった変化が見られます。

熊本県畜産試験場の試験では発育改善による体重増加や嗜好性の高さなどの結果が出ました。

子豚の体重値の推移
熊本県畜産試験場試験調査成績書を参考に作成
参考文献

木場俊太郎, 緒方倫夫, 村上忠勝. 熊本県畜産試験場試験調査成績書. 熊本県畜産試験場, 1985,

肉質

鉄分の増加に伴い生成されるミオグロビン(色素)は肉色を鮮紅色にし、ヘモグロビンは酸素や栄養の運搬により身体の隅々まで届けられ肉質の改善へと繋がります。

ストレス軽減

鉄分やミネラル分を補給することで性格が穏やかになり、豚同士の争い、耳や尾かじりなどが軽減します。

試験では接触行動や移動行動、休息行動といった7つに分類した行動調査を行いました。試験区で鉄舐め行動や他個体への接触行動の減少、休息行動が増加したことから、リモナイトを摂取することで健全な子豚の育成に貢献できることが示唆されました。

各行動発現割合
子豚の生理状態、発育ならびに行動に対する阿蘇黄土(リモナイト)給与の効果より引用
参考文献

小池品琴, 本田憲昭, 岡本智伸, 椛田聖孝. 子豚の生理状態、発育ならびに行動に対する阿蘇黄土(リモナイト)給与の効果. 東海大学紀要、農学部, 2009,

ガスの吸着や抑制

体内の硫化水素ガスなどを吸着することにより糞尿からの悪臭を抑制することができるため、地域環境の悪臭対策に貢献することが出来ます。試験ではリモナイトを給与している豚舎の糞尿を採取し臭気調査を行いました。3か月分の調査では硫化水素、アンモニア共に減少することが確認できました。

臭気調査報告書を参考に作成
参考文献

株式会社日本リモナイト, 臭気調査報告書. 2022,

使用者の声

 I養豚(徳島県)

ライトミネラルを使い続けて約7年。最初に使い始めたきっかけは肉色の改善に効果があるのではと思ったからで、それまでは肉色を改善する為に餌に活性炭を添加していた。活性炭を使っていたときも肉色は良かったのだが、内臓廃棄の豚が多くそれが悩みの種だった(活性炭が原因かは不明)。ライトミネラルを使ってから、肉色も良好で内臓廃棄も減った。それだけでなく、母豚に食べさせることによって丈夫な子豚が生まれ、子豚に食べさせると鉄分の補給や増体にも効果があることが自社のデータで出てからは、指定配だったこともあり、飼料工場で餌に添加してもらっている。(母豚から肥育豚まですべての餌に0.5%の割合)

 月刊養豚情報(出版:鶏卵肉情報センター)

哺乳豚の3日目くらいから与える始めたら下痢が減少し、離乳体重が7キロ台になり、歯が丈夫になった。また、下痢をしながらでも豚が太る。40~50日齢で軟便が若干あったのだが、これもいっさい無くなったため作業着が汚れなくなった。それから妊娠期以外のすべての豚に0.3%給与するようにしている。そして肉質の改善はもとより、ワクチンを含めた薬剤費も3~5割くらい減った。

参考文献

鶏卵肉情報センター. 月刊養豚情報. 2002,2004,2007,

Youtube


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